糖尿病の検査で主だったものといえば、
「血糖値」と「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」の2検査かと思います。
<血糖値>
血糖値は、食事を食べたり運動をしたりすることで容易に変動します。
朝起きてから食事を摂らず測定した空腹時血糖と、
どんな時に測ってもよい随時血糖が評価の対象になります。
常用負荷血糖(普段の食事をして測定した血糖)では、
食事開始(箸をつけて)から1時間後の
Post Prandial Glycemia 1hr(PPG1hr)がピークとなることが多いとされ、
有望視されています。
<ヘモグロビンA1c(HbA1c)>
過去1~2ヶ月の血糖値の平均値を表すとされています。
HbA1c 6.5%未満をコントロール良好とします。
食生活による変動が激しいことも知られており、
最近過食気味といったエピソードがあるだけで、
糖尿病の診断で偽陽性と診断されてしまうこともあります。
肝硬変、溶血の患者では低めに出ることが知られており、
その場合はグルコアルブミン(直近2週間程度の血糖値の平均値)を
代用することがあります。
HbA1cは5.8%以下で正常、
6.5%以上で糖尿病と言われていますが、
OGTTに基づく診断では、
正常型、境界型、糖尿病型の各型とも
広範囲に分布するためoverlapすることが多く、
境界型糖尿病の診断や糖尿病の否定などには
用いることができないと言われています。
5.8%より大きい値が出たら境界型糖尿病なども疑い精査する必要があります。
次回から糖尿病の治療について解説していきます。
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