今回から糖尿病の治療についてお話していきたいと思います。
今回は糖尿病治療の概要についてお話します。
糖尿病の治療では、糖尿病患者における血糖のコントロールが重要になってきます。
血糖コントロールの目標は、糖尿病性昏睡や低血糖を起こすことなく、
糖尿病慢性期合併症を予防することです。
ポイントは、以下の3点です。
① 糖尿病の治療は、病因、又は重症度(進行度)によって異なります。
2型糖尿病初期において最も重要なのは、“食事療法”と“運動療法”になります。
② 食事療法、運動療法でコントロールがつかない場合は、
経口血糖降下薬、インスリンといった薬物を使用します。
③ 治療の効果判定は、血糖値に準ずるパラメーターで行うこととなっています。
治療する目的は、糖尿病の各種合併症を未然に防ぐことになります。
では、どのようにするかというと、初期糖尿病の治療で重要なのが、
食事療法と運動療法になります。
高血糖ストレスによるインスリン分泌細胞の疲弊、
死滅が進行する前に開始することが望ましいとされています。
耐糖能異常の段階から生活習慣の修正や体脂肪減量を行うことが、
糖尿病の発生を防ぐために推奨されています。
体脂肪の中でも内臓脂肪の減量が重要とされ、インスリン抵抗性を解除し、
高血糖状態からインスリン分泌低下の悪循環を和らげることができます。
これは糖尿病の進行がどの段階でもいえることです。
糖尿病の診断がつく前、いわゆる境界型糖尿病の段階から行うべき治療です。
特にIGTといわれる境界型糖尿病では、
大血管障害のリスクが高いため積極的な治療が必要と考えられており、
ビグアナイド薬やαグルコシダーゼ阻害剤といった経口血糖降下薬も
生活習慣の改善には劣るが、効果があると言われています。
これらの内服は食事、運動の改善が不可能な患者にも一定の効果はあるものの、
糖尿病の進行を必ずしもくいとめられるわけではなく、
治療方法もガイドライン化されていないのが現状です。
次回は、食事療法について解説していきます。
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