通常、糖尿病患者は自覚症状がないと考えられています。
しかし、よくよく話を聞いてみると、
下記に列挙するような手足のしびれや便秘などが実はあるようで、
特別な症状と考えていないことがあります。
血糖値がかなり高くなってくると、
口渇・多飲・多尿という明白な典型的症状が生じるようになります。
これらは血糖値が高いということをそのまま反映した症状なので、
治療により血糖値が低下すると、これらの症状は収まってきます。
血糖値がさらに高くなると、
重篤な糖尿病性昏睡を来たし、
意識障害、腹痛などをきたすこともあります。
一方、発症初期の血糖高値のみで、
こむら返りなどの特異的な神経障害がおこることがあります。
また、発症初期に急激に血糖値が上昇した場合、
体重が減少することが多いようです。
(血液中に糖分が多い一方、脂肪細胞などは糖分が枯渇した状態になるため。)
その他の症状は、たいてい糖尿病慢性期合併症にもとづくものになります。
・ “糖尿病性網膜症”を発症すると視力が低下する。
・ “糖尿病性腎症”によって最終的にはむくみや乏尿、全身倦怠感など種々の症状が
出現する。
・ “糖尿病性神経障害”には2種類あって、末梢神経障害によって手足のしびれ
などが起り、一方、自律神経障害がおこると便秘、立ちくらみ、勃起不全などの原因と
なります。
・ 糖尿病は皮膚にも糖尿病性リポイド類壊死をはじめとする様々な合併症を
引き起こすことがあって、それに伴う症状が出現することがあります。
これらのような糖尿病に典型的な合併症に加えて、
心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、脳梗塞も糖尿病においては極めて起こりやすいので、
それらの病気に由来する症状を起こすことがあります。
次回は、今回の続きで、合併症の詳細について解説していきます。
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