今回は前回の続きで、1型、2型糖尿病以外の糖尿病ということで、
“続発性糖尿病”と“ステロイド糖尿病”についてお話していきたいと思います。
<続発性糖尿病>
続発性糖尿病(ぞくはつせいとうにょうびょう、二次性糖尿病)は、
他の疾患によって引き起こされる糖尿病です。
以下に挙げたものは代表的な疾患で、ほかにも原因となる疾患は存在します。
・ グルカゴンを異常分泌するグルカゴン産生腫瘍
・ 糖質コルチコイド(ステロイド)作用が異常増加するクッシング症候群、原発性アルドステロン症
・ アドレナリンを異常分泌する褐色細胞腫
・ 成長ホルモンを異常分泌する成長ホルモン産生腫瘍(先端巨大症)
・ 肝硬変
・慢性膵炎、ヘモクロマトーシス、膵癌
・ 筋緊張性ジストロフィー
・薬剤性(サイアザイド系利尿薬、フェニトイン、糖質コルチコイドなど)
<ステロイド糖尿病>
ステロイド糖尿病は、
膠原病などでステロイドを長期に内服したことによって
生じる続発性糖尿病です。
ステロイド(糖質コルチコイド)作用の、
肝臓の糖新生亢進作用、
末梢組織のインスリン抵抗性の亢進、
食欲増進作用が関わっているとされています。
ステロイドを減量すれば軽快し、
ステロイド糖尿病では通常の糖尿病と異なり、
網膜症などの血管合併症が起こりにくいとされています。
食後高血糖のパターンをとることが多く、
入院中ならばインスリンやαGIといった経口剤を用いることが多いようです。
次回は、妊婦さんがなりやすい妊娠糖尿病について解説していきたいと思います。
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