今回は、前回の続きで、
“1型糖尿病”についてお話していきたいと思います。
1型糖尿病(いちがたとうにょうびょう)は、
膵臓のランゲルハンス島で
インスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気です。
その原因は、
主に自分の免疫細胞が自らの膵臓を攻撃するためと考えられていますが(自己免疫性)、
まれに自己免疫反応の証拠のない1型糖尿病もみられているようです(特発性)。
自己免疫の異常が重要な要因の一つと考えられていますが、
自己免疫系自体が不明な部分を多く残すため、
今現在では、
1型糖尿病の発症メカニズムは正確には明らかではありません。
一般的に、
「生活習慣が悪かったので、糖尿病になりました。」と言う場合、
1型糖尿病を指すことはほとんどありません。
患者の多くは、10代でこれを発症します。
血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極度に低下するか、
ほとんど分泌されなくなるため、血中の糖が異常に増加し、
糖尿病性ケトアシドーシスを起こす危険性が高いです。
そのため、ほとんどのケースでは、
インスリン注射などの強力な治療を常に必要とします。
常にインスリン注射を携帯し、
毎日自分で注射しなくてはなりません。
1型糖尿病は糖尿病の一種ではありますが、
生活習慣病の影響による2型糖尿病とは違い、
1型は自己免疫疾患や特発性のものがあり、
両者は全く異なる病気です。
次回は、2型糖尿病について解説していきたいと思います。
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