新しいジャンルの経口血糖降下薬についてお話していきたいと思います。
消化管ホルモンで、グルコース依存性にインスリン分泌を促す
インクレチンというホルモンがあります。
ペプチジルペプチダーゼ4 (DPP4) 阻害剤は、
インクレチンの分解酵素であるDPP-IVを阻害する事で、
インクレチンの血中濃度を上昇させ、
その結果インスリン分泌が促進されます。
GLP-1には胃排泄能低下作用があり、血糖上昇が穏やかになり、
インスリンを産生するランゲルハンス島β細胞の増殖を
促すのではないかと期待されています。
低血糖の副作用は少ないようです。
一般名
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商品名
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血中半減期
(hr)
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一日使用量
(mg)
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特徴的な禁忌
・慎重投与
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シタグリプチン
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グラクティブ®
ジャヌビア®
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9.6~12.3
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50~100
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(慎)中等度以上の腎機能障害
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ビルダグリプチン
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エクア®
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1.77~3.95
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50~100
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(禁)重度肝機能障害
(慎)肝機能障害・中等度以上の腎機能障害・心不全
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アログリプチン
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ネシーナ®
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17.1
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25
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(慎)中等度以上の腎機能障害・心不全
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リナグリプチン
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トラゼンタ®
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96.9~113
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5
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特になし
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テネリグリプチン
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テネリア®
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17.4~30.2
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20~40
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(慎)高度肝機能障害・心不全
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アナグリプチン
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スイニー®
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α相1.87~2.02
β相5.75~6.20 |
100~200
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(慎)重度腎機能障害
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サキサグリプチン
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オングリザ®
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6.0~6.8
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2.5~5
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特になし
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次回は、インスリン療法について解説していきたいと思います。
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